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金型交換におけるシングル段取り(SMED)とは?

シングル段取り(SMED)とは?定義と背景

金型交換における「シングル段取り(SMED)」の基本的な定義や、その名前の由来、およびなぜ現代の製造現場で段取り改善が求められているのかについて解説します。

シングル段取りの定義と名前の由来

シングル段取りとは、プレス型などの段取り切り替え作業を「1桁の分単位(10分未満)」で完了させることを目指す改善手法です。

英語では「Single-Minute Exchange of Die」と表記され、「SMED」と略称されます。SMEDは、段取り時間を1桁の分単位まで短縮することを目標とした、日本発の生産改善手法として世界的に知られています。

シングル段取りの特徴をまとめると、以下のとおりです。

  • 段取り時間を1桁の分単位(10分未満)まで短縮することを目指す
  • 英語では「Single-Minute Exchange of Die(SMED)」と呼ばれる
  • 多品種少量生産における生産性向上を目的とした改善手法である

なぜ金型交換で段取り改善が必要なのか

現代の製造現場では、多品種少量生産への対応が求められる場面が増えています。

大量生産では、同じ製品を長時間連続して生産するため、段取り替えの回数は限られます。一方、多品種少量生産では製品切り替えの頻度が高くなり、金型交換などの段取り時間が設備稼働率に大きな影響を与えます。

また、段取り時間が長いと、生産ロットを大きくして段取り回数を減らそうとする運用になりやすく、在庫増加やリードタイムの長期化につながる可能性があります。そのため、段取り時間の短縮は、生産性向上や柔軟な生産体制の構築において重要な取り組みの一つとなっています。

シングル段取りを導入するメリット

設備稼働率の向上

シングル段取りの目的は、設備停止時間を短縮し、設備稼働率を向上させることです。

SMEDの提唱者である新郷重夫氏の著書では、大型プレスの段取り時間を4時間から3分へ短縮した事例が紹介されています。

すべての現場で同様の効果が得られるわけではありませんが、段取り時間の短縮によって設備停止時間を減らし、生産能力の向上につながる可能性があります。

多品種少量生産への対応力向上

段取り時間を短縮できるようになると、小ロットでの生産がしやすくなります。

その結果、製品切り替えの頻度が高い現場でも、生産計画を柔軟に組みやすくなり、在庫の抑制やリードタイム短縮につながる可能性があります。

金型交換をシングル化する5つのステップ

1. 現状把握と段取り作業の分類

段取り改善の第一歩は、現在の作業内容を把握することです。

そのうえで、作業を「内段取り」と「外段取り」に分類します。

  • 内段取り:設備を停止しなければ実施できない作業
  • 外段取り:設備稼働中に事前または事後に実施できる作業

まずは現状を可視化し、どの作業が設備停止を必要としているのかを明確にします。

2. 外段取り化による設備停止時間の削減

次に、内段取りとして実施していた作業のうち、設備停止を伴わなくても実施できるものを外段取りへ移行します。

例えば、次に使用する金型の準備や必要な工具の段取りなどを設備稼働中に行うことで、設備停止時間の短縮につながります。

3. 内段取り時間の短縮と効率化

設備を停止しなければ実施できない作業については、作業方法そのものを見直します。

例えば、クイッククランプの導入や位置決め機構の改善などにより、作業時間の短縮を図ります。

4. 作業手順の標準化

改善した作業方法を標準作業として文書化し、誰が作業を行っても同じ手順で実施できる状態を目指します。

標準化によって、作業品質のばらつきを抑えやすくなり、改善効果を維持しやすくなります。

5. 継続的な改善と見直し

段取り改善は一度実施して終わりではありません。

設備構成や生産品目の変化に応じて、定期的に作業内容を見直し、新たな外段取り化や作業短縮の可能性を検討することが重要です。

まとめ

シングル段取り(SMED)は、段取り時間を1桁の分単位まで短縮することを目指す生産改善手法です。

内段取りと外段取りを明確に分け、外段取り化と内段取りの効率化を進めることで、設備停止時間の短縮や多品種少量生産への対応力向上につながる可能性があります。

自社の金型交換作業を見直し、段取り改善の取り組みを進める際の参考として活用してください。

現場の課題別で選ぶ
おすすめの金型交換装置・システム3選

ここでは、課題になりやすい「設置スペース・運用・設計」において、解決に導く3つの製品を紹介します。

通路が狭く
レイアウト変更できない
ニチエツ
無軌道タイプ
(MMCシリーズ)
ニチエツ 無軌道タイプ(MMCシリーズ)
引用元:ニチエツ公式HP(https://jpvn.co.jp/non-track/)
対応荷重量 0.4 ~ 2.5t
必要型締力 ~4,500kNクラス
こんな現場におすすめ
  • 通路幅が狭く、成形機の横に設置スペースがない
  • 大掛かりな床工事やレイアウト変更をせず、手軽に導入したい
おすすめの理由
  • W570×D780×H1,435mmのコンパクト設計と従来の装置の1/3の旋回面積によって、狭い通路でも切り返しなしでスムーズに走行。レイアウトを変えずに段取りを自動化できる。
  • 独立走行と高さ調整ができるため、クレーン不要で一人で即座に交換が可能。クレーン待ちの時間を削減し、稼働率の向上を図れる
配管が複雑
接続ミスを防げない
ストーブリ
金型交換装置と
自動配管接続/自動クランプ
ストーブリ
引用元:ストーブリ公式HP
(https://www.staubli.com/jp/ja/robotics/industries/plastics.html)
対応荷重量 要お問い合わせ
必要型締力 要お問い合わせ
こんな現場におすすめ
  • 配管の接続やクランプの固定ミスを物理的にゼロにしたい
  • カプラやクランプの制御、故障時の対応まで一括で委託したい
おすすめの理由
  • マルチカプラによる一括接続で、高度な知識がなくても正確な配管作業が完了。作業者の習熟度に依存せずに、接続不良による水・油漏れや設備故障を防ぐ。
  • 海外拠点でのトラブル時も迅速な現地対応が可能。世界29カ国に拠点を持ち、50カ国以上の代理店を展開※1しているため、遠隔地でも長期停止リスクを解消できる。
現場が特殊で
標準機では合わない
洲崎電機製作所
金型交換装置
洲崎電機製作所
引用元:洲崎電機製作所
(https://www.susaki-e.co.jp/product/)
対応荷重量 (例)~30t
※特注対応のため
要問い合わせ
必要型締力 ※特注対応のため
要問い合わせ
こんな現場におすすめ
  • 建屋の柱や既存配管を避けた設計など特殊なオプションが必要
  • 新設・既設機・中古機に限らず、装置を合わせて設計したい
おすすめの理由
  • 標準機を持たず、全てオーダーメイドでの設計。柱や配管が干渉し、標準機では対応不可と判断された現場でも、専用設計で導入できる。
  • 創業72年※2の知見により旧型機や中古機へのレトロフィットにも対応。コストを抑えながら、条件に合わせた設備にアップデートできる。
※1 参照元:ストーブリ公式HP|2026年3月時点(https://www.staubli.com/global/en/about-us/who-we-are/our-locations.html
※2 参照元:洲崎電機製作所【PDF】|2026年3月時点(https://www.susaki-e.co.jp/susaki-2023.pdf
現場の課題に応じて選ぶ
金型交換装置3選